ヤマトの初登場したときに般若のお面を着けていました。ルフィよりも身長が高く3メートルくらいあったため、最初は怖いキャラクターだと思った人も多いでしょう。さらに手錠もつけていたことも印象的でした。
今回はヤマトがつけていたお面や手錠の意味について考察していきます。
般若のお面の意味
ヤマトは初登場時に般若のお面を着けていました。般若のお面にはどんな意味があるのでしょうか。
般若のお面にまつわるエピソード
般若とは、愛する男を別の女性に奪われてしまった女性が嫉妬したときの表情を面にしたというものです。般若自身が女性であること、そして怖い表情には嫉妬や怒り、そして悲しみが隠されているそうです。
女の鬼を表現した般若の面には口の上下からキバが2本ずつ、額からツノが2本生えています。目を見開いて眉間にシワを寄せた嫉妬や恨みのこもる表情は、見るものを圧倒する恐ろしさがあります。
このように怖い形相の般若の面ですが、よく見ると怒りを表しているだけではありません。目から下の部分は確かに激しい怒りが感じられますが、目から上の部分には深い悲しみが感じられます。
般若の面はただ怖いだけではなく、顔の上下で鬼女の心の二面性を表しているのです。そこには、不本意ながら鬼になってしまった恥ずかしさやうしろめたさ、情念に翻弄されてしまった人間の悲しさや切なさが感じられます。
般若と言えばこの鬼女の面をイメージする人が多いですが、本来の般若に怖い意味はありません。鬼の面が般若と言われるようになったのは諸説あるとされています。
クリアン https://www.famille-kazokusou.com/magazine/ososhiki/177:~:text=般若の面はただ,に怖い意味はありません。
般若のお面の意味① ヤマトが女である伏線
ヤマトが女性だと分かるのは、般若の面を取り着物を脱いだからです。それまでは素肌も見えていませんし、身長も高いことから女性だとは思われていませんでした。一人称も僕でしたし、カイドウも「息子のヤマト」と言っていたことから、ヤマト=男というイメージは多くの読者にあったと思います。
しかし、実際ヤマトは女であったことから、この般若のお面はヤマトが女であることの伏線であった可能性はあります。
ワノ国で怒りや憎しみといった感情をもっているのはヤマトより光月トキの方が強そうですし、トキが般若の面をかぶっていても違和感はなかったでしょう。般若のお面のインパクトはあるので、そこにかこつけてヤマトは女であることを示唆しつつ、インパクト勝負で出したという可能性もあります。
演出面で必要だった、さらにヤマトが女である伏線だったという可能性は十分考えられます。
般若のお面の意味② ヤマトの怒りを表している
ヤマトは光月おでんに憧れており、光月おでんを殺した実父カイドウを憎んでいました。
般若の面には「怒り、憎しみ、そして悲しみ」が込められているので、ヤマトがカイドウに向ける怒り、憎しみ、そしておでんが死んだことに対する悲しみを表現しているのかもしれません。
般若のお面の意味③ ヤマトの母親の感情を表現
ヤマトはカイドウの子どもであることは明らかになっていますが、母親の存在は不明です。しかし、幼少期のヤマトが地下につながれていても登場しなかったところを見ると、ヤマトが生まれる前もしくは幼少期に亡くなっている可能性があります。
母親が嫉妬によって怒り、憎しみ、そして悲しみを抱いていて、それをヤマトが般若の面として引き継いでいる。
当然カイドウと会うときにも般若の面はつけていたでしょうから、カイドウへの戒め、カイドウへ罪の意識を感じて欲しいと般若の面を着けていた可能性はあります。
ただ、個人的には母親はビック・マムの可能性を考えているので、①か②なのではないかと思っています。
ヤマトがつけている手錠はカイドウによってつけられた!
ヤマトは幼少期から手錠を着けています。幼少期は地下に監禁するために手錠を着けられており、そのせいで光月おでんの処刑を見ることは出来なかったです。
また、その後つけられていた黒い手錠は、ヤマトが島の外に出ないようにするための拘束具で、島の外に出たら爆発するようになっています。
これはエースと出会い航海に出たいと考えているヤマトをけん制するものであり、ヤマトの行動を制限するものです。
拘束された者の手首にはめて、逃走ないし自殺等を防止するための用具。古くは、令制(りょうせい)時代の刑罰用具である手械(てかせ)に始まり、江戸時代には手鎖(てじょう/てぐさり)と称して、刑罰および未決拘禁に使用された。
コトバンク https://kotobank.jp/word/手錠-575861#:~:text=1908年(明治41)監獄,護送する際に用いる。
手錠の意味は「逃走を防止する」ことが目的です。
ヤマトが自分の手の中から逃げないようにしようとするカイドウの感情の表れだったのでしょう。
ここには「息子を戦力としてカウントしていた」という気持ちと「子供を愛していた」という感情が入り混じっていたのではないかと考えています。
まとめ
こちらの記事で紹介した内容は、以下の通りです。
- ヤマトがつけていた般若の面は「女性である伏線」の可能性が高い
- 光月おでんを殺されたヤマトの怒りや悲しみを表している
- 母親の感情を示している可能性もあるが、母親は不明なので考えにくい
- 手錠はヤマトの行動を制限するもので、島の外に出したくないというカイドウの感情の現れ
- ヤマトを海賊にして自分の傘下にしたいカイドウ、どこかにやりたくないという愛情の現れなのかもしれない
ヤマトのモチーフは江戸時代のものが多いので、ワノ国の年代と合致するので雰囲気でつけた可能性も十分にあります。